いつから日本ではバスローブを使うようになったのか

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いつから日本ではバスローブを使うようになったのか

日本でバスローブを使っていた歴史があったとしても、第二次世界大戦前の日本のホテルでバスローブを使っていた記録は見つかりません。

しかし、大正5年に帝国ホテルを設計したのはアメリカ人建築家のフランク・ロイド・ライトで、日本のホテル文化はアメリカンスタイルで始まっています。
帝国ホテルが完成する大正11年まで日本に滞在したフランク・ロイド・ライトが日本にバスローブを持ち込んでいた可能性はおおいにあります。

帝国ホテルは昭和4年にツェッペリン伯号乗組員の歓迎場および宿舎になっていて、ツェッペリン伯号の東京とロサンゼルス飛行の全糧食を調理をおこなっていますし、当時はニューヨークの株式市場大暴落前でバブルの絶頂ですから、日本を訪問しているアメリカ人旅行客にバスローブのサービスを提供していた可能性は高いと考えられます。

昭和7年には喜劇俳優チャールズ・チャップリン氏も帝国ホテルに宿泊していますし、昭和9年にはベーブ・ルース氏を含む米大リーグ選抜野球チームが宿泊もしていますので、船旅で日本を訪れた大リーグの選手たちはバスローブを利用していたと思われます。
ちなみに、ベーブ・ルース氏は帝国ホテルで提供された浴衣をいたく気に入り、アメリカに持ち帰って、浴衣をバスローブとして利用したというのは有名な話です。

第二次世界大戦の当時昭和19年に日本軍がシンガポールを占領した際に、それまでシンガポールを植民地としていたのはイギリスで、シンガポールにはブルネイ・スイートというイギリススタイルのホテルがありました。
ブルネイ・スイートは当時、スエズより東で最も美しい部屋のひとつと言われ、シンガポール占領と同時に日本軍の海軍高官用の事務所兼宿泊施設として利用されました。
その際にホテルの運営に携わったのは帝国ホテルです。

第二次世界大戦の終戦後、昭和27年には帝国ホテルの自由営業が再開されています。
ですから、1952年当時、日本でバスローブのサービスをおこなっている可能性があるホテルは帝国ホテルだけと考えられます。

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